畑 さち子さん(理論・実践編を2018年11月期受講)
妊娠・出産時期の苦悩を通して見えた「メンター」の力
畑 さちこさん
大阪大学人間科学部卒業後、日本航空(株)にて国際線予約担当。夫の転勤で退社後、二児を育てながら、転勤を繰り返す中、子育て本の執筆・編集・出版、海外での日本語教師の仕事を行う。2001年にコーチングを学び始め、2003年よりコーチ専業。
畑さんは既にコーチングで実績を積まれていますが、コーチングを始めるきっかけは何だったのでしょうか?
夫の転勤が多く、転勤に帯同する形で日本航空を退社し、その後も2人の子どもを育てながら帯同先のオーストラリア・シドニーで日本語指導をするなどしてきました。ところが2000年に日本に帰国するタイミングで再就職先を探したのですが、日本語教師の転職活動がうまくいかなくて。ちょうどその頃、下の息子が思春期真っ盛りだったので、「どう向き合えば良いんだろう?」と考えた時にコーチングに出会ったのが始まりです。
女性は夫の転勤や海外駐在、出産・子育てなど、自分以外のことに人生を左右されることが多いなと思うんです。そういう中で、悔しいこと、不本意なことをどうやって乗り越えていったらいいんだろう、という時にコーチングが力になると思って、全国の企業で講演・研修活動やパーソナルなコーチングをしています。
コーチングを学ばれてきた上で、育キャリカレッジのメンター養成講座を受講しようと考えたのは、なぜでしょうか?
15年以上コーチングを仕事にしてきて、コーチングが持つ力については確信を持っていました。半年前に初めてお会いした時には想像できないくらいに人間関係がうまく行ったり、起業したり、転職したり。
ただ、コーチングはアドバイスをせず、様々な視点で質問をすることで相手の意思に委ねることが基本となります。働く女性たちのコーチングをしているうち、「こういう時は畑さんだったらどうしていますか?」と逆に質問を受けて、彼女たちが迷い、アドバイスを求めているんだなと感じる場面が何度もありました。相手の中にあるものを引き出すのはもちろん有効ですが、時としてアドバイスをするほうが良い場合もあるなあ、と思いました。(もちろんそれを受け取るかどうかは、相手の方が決めることですが)
そんな中で、下手に知識がないままアドバイスをして相手の人生をコントロールしてしまうのは怖いな、という思いもあり、しっかりメンター養成講座で学んでからアドバイスをしていきたいと考えたことがきっかけです。
実際にメンター養成講座を受講して、いかがでしたか?
2日間みっちり学び、パワー溢れる皆さんに囲まれ、とても楽しかったです。受講したことで、私がこれまで悩みとして聞いていた「会社の制度が整っていて復職したけど、子育てをしながら働きづらい」とか、そういう悩みは決して特別なことではなく、今社会全体で起きていることなんだ、と納得しました。そして、メンタリングがなぜ今の社会に必要なのか、深く理解できました。
受講前は、コーチングにアドバイスを加えることがメンタリング、と簡単に思っていましたが、実際に学んでみると、助言を伝えるタイミングだったり、とてもセンシティブなところで向き合っていく難しさもわかりました。私なりに、コーチングとメンタリングをどのように掛け合わせていくのか、鋭意精査中です。
最後に、メンターとしてこれから挑戦したいことを教えてください。
コーチングとメンタリングの2本柱でやっていきます。とにかく、次世代の女性の役に立ちたいんです!
私自身が、「この人みたいになりたい」と思うメンター的な存在の人に出会ったのが40歳を過ぎた頃だったんですね。今も何か迷いがある度に、「あの人だったらどう考えるかな」と思考を巡らせて自分の選択肢の一つにする、ということをやるようになってから、すごく生きやすくなりました。
これって私だけの特別なことではなく、何か些細なことでも自分のことを相談できる相手がいると、人ってすごく元気になれるし、生きやすくなると思います。私のコーチング、メンタリングを通して、自分らしく元気に生き生きと生きる女性が増えて欲しいですね。